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●遺伝子を調べ効率の良いダイエットプランを提案する「ノルディスカダイエット」
2006年、イギリス・ニューカッスルのバイオテクノロジー研究所
松葉杖で出勤した生物学者キャロリン・ホロックス
担当は糖尿病の薬の効果が患者によってどのような違いがでるか調査するもの
それは遺伝子の違いにまで着目する精密な作業
そんな彼女が先日テニスを楽しんでいる時、足を怪我した
病院に行くと骨に異常はないが、靭帯が損傷していた
実は彼女には仕事終わりの楽しみがあった
それはウエイトトレーニング
しかし怪我をして出来なくなってしまった
しばらくすると彼女にある変化が起きる
なんだかズボンがキツイ
家出は彼に「何だか太ったんじゃないか?」
食べる量が増えた訳ではない
以前から各国で肥満と遺伝子の関係が研究されていた
遺伝子により太りやすい、太りにくいがあることをキャロリンは知っていた
すぐに自分を検査することにした
ブドウ糖を脂肪に変換する能力、そして変換した脂肪を燃焼する能力、どの筋肉が脂肪を燃焼するのに適しているか
例えば8番染色体の遺伝子は脂肪を燃焼する量を左右している
キャロリンは自分の細胞を採取
運動と燃焼に関わる遺伝子を中心に調べた
するとある結果がでた
彼女が注目したのは11番染色体にある筋肉の働きを左右している遺伝子
そもそも人に筋肉は大きく2種類に分けられる
短距離走やウエイトトレーニングなど瞬時に強い力を必要とする速筋
長距離など長時間に渡り持続させる時に動く遅筋
そして遺伝子を調べたところ、彼女は遅筋よりも速筋で脂肪を効率よく燃焼することが出来ることが分かった
怪我をするまで毎日のように通っていたジムのウエイトトレーニングは彼女にピッタリ合った運動だった
つまりいままで体形を維持してきたのは遺伝子に合った運動をしていたから
すぐに彼女は上半身のウエイトトレーニングを再開
入らなかったズボンもすぐにピッタリとフィットした
このDNAダイエットを世間に広めるためにプロジェクトチームを作った
約500の肥満に関する遺伝子のうち重要な遺伝子を選ぶ
それはブドウ糖の変換に関する遺伝子、脂肪蓄えに関する遺伝子が2つ、運動に関する遺伝子が2つ、燃焼に関する遺伝子が2つ、合計7つに絞った
そして20人に協力してもらいテストを行った
自宅に細胞採取のキットを送り、自分で細胞を採取してもらう
それを研究所で調べ、検査結果をメールで送信するだけ
炭水化物を効率よくエネルギーに変えられない遺伝子を持つ人には低炭水化物型の食事を提案
脂肪を溜めやすい遺伝子を持つ人には低脂肪の食事を指示
そして遺伝子の種類によって運動の方法を提案した
2か月後、途中経過がまとめられた
協力者20人のうち8人が見事に痩せていた
他の12人は指示を守られなかったため、痩せられなかった
一人の被験者は4か月で12㎏のダイエットに成功した
「食べる量が変わらないのに適度な運動で痩せたんです。自分の遺伝子に合った運動と食事がどれだけ大事か知ることが出来ました」
遺伝子を調べ効率の良いダイエットプランを提案する「ノルディスカダイエット」
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