夢の扉+で紹介
●赤身肉を格段に美味しくするドライエイジング
和牛の代名詞は霜降り肉の黒毛和牛
一方、サシが少なく赤身中心なのが赤身牛
現在、黒毛和牛の人気に押され絶滅の危機に瀕している
赤毛の牛を救おうと立ち上がったのが、
農産物流通コンサルタント:山本謙治
4年前、高知県の畜産振興課から依頼を受けた
「地元伝統の和牛」をPRしたい、という…それが土佐あかうし
赤身肉がウリの赤毛は牧草や自家栽培した麦や藁など、粗飼料中心で育てられることが多い
一方、霜降り。脂がウリの黒毛は栄養価の高い輸入穀物で育てられている
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山本が仕掛けたのは、赤毛肉の美味さを知ってもらうイベント「赤肉サミット」
有名シェフや生産農家を集め全国の赤身肉をPRする催しを3年続けて実施
結果、赤身肉を扱うレストランは少しずつ増え生産農家も手ごたえを感じ始めている
赤毛牛の価値をさらに高めたいと山本が次に挑んだのが、
●ドライエイジング
一定の温度と湿度を保った冷蔵庫の中に生肉を入れ、風を当て続ける
やがて肉の表面に菌が付着し、カビが生え、それが肉に内部に作用して肉質を変えていく
40日~60日経つと旨味の元となるアミノ酸が倍増
芳醇な香りを併せ持つ全く別の肉へと大変貌を遂げる
山本曰く「今まで冷遇されてきたサシの入っていない赤身肉がドライエイジングで活躍できる」
山本は精肉業者(マルヨシ商事)と共にドライエイジングに挑んだ
集めたのは赤毛の牛をはじめとする全国の和牛
当初はカビの作用すら働かず肉を腐らせてしまうなど失敗の連続だった
ある時は全く違う菌が付いてしまい1000人分の肉をダメにした事も
絶滅寸前の牛を…何より生産農家を救うために
ドライエイジングに挑んで2年…見向きのされなかった赤身肉についに魔法がかかった
成功のカギは牛の育て方にあった
自家製の麦や藁など粗飼料中心で育った赤身肉の牛が劇的な変貌を遂げるのが分かった
7月25日、高知「土佐あかうし」子牛の競り
かつて競り市場で20万円ほどだった赤毛の子牛は47万円の高値をつけた
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