みんなの家庭の医学で紹介
朝はすんなり履けたのに、夕方になるとブーツが履きづらい足のむくみ
危険な足のむくみの見分け方&対処法
●むくみの簡単チェック法
1、足のむこうずねを出す
2、すねの骨の内側を少し痛みを感じるくらい強めに5秒間押す
指を離したとき、出来たくぼみがなかなか戻らない人は要注意
実際の医療現場でも用いられる臨床検査
なかなか戻らない場合、医学的にむくんでいると診断される
・帝京大学医学部外科 准教授/愛誠病院 下股静脈瘤センター:新見正則
むくみの元のなる足の血管疾患のスペシャリスト
●深部静脈血栓症
足の筋肉内を通る深部静脈に血栓が出来る病
その血栓によって血管がふさがれ血流が滞る
溜まった血液の水分が血管外へ染み出す
足のむくみは静脈に血栓ができたサイン
この血栓が何らかの衝撃によって流れ、肺の血管に詰まると血流が止まり、動悸や呼吸困難を起こす
長時間同じ姿勢で動かない生活習慣が血栓できる大きなリスクになる
●エコノミークラス症候群
血栓が肺に飛び詰まった状態が、いわゆるエコノミークラス症候群
数時間の飛行機移動でも大きな血栓ができることがある
立つと寝た状態に比べて静脈は太くなり、かつ血液は遅くなり固まりやすくなる
肥満や妊娠でも静脈が圧迫され血液が固まりやすくなる
●危険なむくみと心配ないむくみの見分け方
心配ないむくみは基本的に両足むくむ
深部静脈血栓症のむくみの特徴は突然片足だけがむくみ、押さえるとと痛む
もうひとつのむくみになる病
●下肢静脈瘤
むくみを引き起こす静脈の病
皮膚のすぐ下を走る表在静脈の弁が壊れ、血流が逆流する病
溜まった部分がコブ状に膨れ、浮き上がって見える
命の危険はないものの足の重だるさやこむら返りなど不快な症状に悩まされたり、皮膚に炎症が起き、ひどくなると潰瘍ができてしまう
特に高齢者に多く、推定患者数は1000万人とも云われている
弁は立ち仕事などで絶えず血管に圧力がかかっていると壊れやすい
●下肢静脈瘤の最新治療法:レーザー治療
レーザーで血管を焼き、血液が流れないようにする
表在静脈をふさいでも血液は深部静脈を通って流れる
●下肢静脈瘤の最新治療法:硬化治療
クモの巣状の下肢静脈瘤の場合には血液を固める薬で血管をふさぐ
●危険なむくみにならないための予防法「ミルキング・アクション」
ふくらはぎの筋肉が収縮すると静脈の血流が増す
つま先立ちをする、かかとを上げるをするだけで血液は心臓に流れていく
1時間にそれぞれ10回ずつ行う
1、ふくらはぎの筋肉を動かす
2、できるだけ水分を摂る
●弾性ストッキング
医療用の弾性ストッキングを履くと立っていても寝ている状態になる
静脈を締めつけ血流が滞りにくくなる
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