池上彰の学べるニュースで紹介
●黒子のバスケ事件を解決したビッグデータ
この事件を解決に導いたのが、ビッグデータだった
2012年10月12日、ある大学の構内で致死量を大幅に上回る硫化水素入り容器と脅迫状が見つかった
そこに書かれていたのが“藤巻忠俊が憎い”
藤巻忠俊とは、人気漫画「黒子のバスケ」の作者
この大学は藤巻の出身校でもあった
これを機に黒子のバスケに関するイベント会場や書店など、全国数百カ所に脅迫状が送りつけられた
中には犯人らしき人物からの警察を挑発するかのような内容の書き込みも
脅迫状が投稿されたのは東京や埼玉、名古屋、大阪、福岡など全国16か所の郵便ポスト
送られてくる脅迫状や封筒には指紋はなかく、犯人の特定は困難を極めていた
警察は、脅迫状を全国数百カ所に送るため、会社やイベント主催者の住所をホームページで調べている可能性を考えた
ホームページの閲覧履歴から犯人が使ったパソコンを特定しようと試みた
捜査の対象となったのは脅迫状などが送られた約70社のホームページ
すべてを合わせると43億5000万回も見られていたことが判明した
この膨大な数のビッグデータから犯人を割り出す為に、データを合体させクロス集計させた
全てのホームページを見ているいくつかのパソコンが特定した
調べると大阪市内のいくつかのネットカフェのパソコンと判明
さらに閲覧日時からネットカフェ近辺の防犯カメラを捜査
すると特徴的なリュックをいつも背負っている男性が絞り込まれた
犯人が使用したと思われるパソコンを調べると、
大阪から東京へ向かう高速バスのホームページを閲覧していた事を知り、
高速バス乗り場を張り込んだ
すると防犯カメラに映っていた物と同じ特徴的なリュックを背負う男性が現れた
捜査員はバスに同乗し、男性の後を追う
東京に着いた男性をさらに尾行
男性は手袋をしたまま数カ所のポストに何かを投函し始めた
2013年12月15日、容疑者を逮捕した
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