●秘密宗教:ミトラス教とは?
イタリア カプアにある地下神殿に描かれた壁画
主神であるミトラスが短剣を使って牡牛を殺そうとしている
農業のシンボルである牛を殺す事で自然をリセットする、再生を意味している
その両脇には太陽神、月の女神…生と死を表している
信者はもちろん経典も現存していない秘密宗教…ミトラス教
太陽を信仰し、儀式は信者のみで秘密裏に行われていた
その起源はイランが有力な説、それがトルコに伝わり広まった
トルコのネムルトダー遺跡を造った王朝では、王家もミトラス教を信仰していた
紀元1世紀頃、軍人や商人によってローマに伝えられ、
帝国の領土だったヨーロッパ全土に広まっていった
当初、ローマ帝国ではエジプトやギリシャをはじめ、海外で伝わった神が信仰されていた
中でもキリスト教とミトラス教が勢力を拡大
現在、ローマにあるサンタ・プリスカ教会の地下にミトラス教の神殿が眠っている
そこには牛を倒すミトラスと水の神様ネプチューンのレリーフがある
軍人出身の皇帝アウレリアヌスはミトラス教を擁護
彼は太陽神を祀る神殿を造り、太陽神誕生の日を国の祭日にした
ミトラス教は確固たる勢力を築いたかに見えたが、
その後キリスト教を信仰する皇帝が現れ、キリスト教有利な状況を生んだ
そして西暦392年、ローマ帝国はキリスト教を国教とした
と同時に他の宗教は禁止され、ミトラス教の神殿はひとつ残らず破壊された
●クリスマスはミトラス教から受け継いだ行事
皇帝アウレリアヌスは太陽神誕生の日を12月25日に決め、ローマの祭日にした
後にキリスト教が公認され、その日はクリスマスになったという
ミトラス教の神殿で脇にあるベンチをプレゼピオと言う
その言葉はクリスマス飾りのミニチュアを指す言葉となっている
スポンサーリンク
コメント