情熱大陸で紹介
教育評論家:尾木直樹
人気の背景には日本が抱えた深刻な教育問題がある
脱ゆとり教育、詰め込み教育の反省から始めたゆとり教育に見切りをつけ、学力重視に舵を切る
目玉は小学校高学年を対象にした英語教育
授業を受け持つのは多くの場合、英語の指導経験がないクラスの担任
現場の負担を増やす急な方向転換に教師たちからは戸惑いと不安の声があがっている
英語教育の先駆者、韓国の公立小学校を訪ねた
英語で討論し文章にまとめる授業 日本では高校1年生レベル。
教育に方程式は無い 時代によってあり様も変わる
だから自分で見聞きすることが何より大切だと尾木は考えている
最新の教育問題をキャッチし分析を行う法政大学のゼミ
学生たちが1週間の新聞記事から興味のある題材を見つけ意見を発表する
尾木にとってこの授業は教育の場であり、そして同時に情報収集の場でもある
東京武蔵野にある自宅兼事務所「臨床教育研究所「虹」
尾木は現場視察や大学で得た情報を私財を投じて継続調査し、研究報告にまとめている
いわば民間の教育シンクタンク 研究結果は教育現場やメディアにフィードバックする
特に「ひきこもり」に関する実態調査は尾木が日本で初めて実施し、大きな功績として認められている
1年をかけて実際の人数や年齢、ひきこも期間を調査
綿密な統計を基に解決までの提言までをまとめ上げた
いま懸念し研究する現象は「便所飯」
便所飯とはトイレの個室で食事をする行動をさす
ここ数年大学生を中心に若者の間で広がってきているという
誘いあって食べる友達がいないと思われるのが嫌だから
この問題をいち早く察知した尾木は全国の大学生1000人にアンケート調査を始めた
すると便所飯の経験者が数十人いる事が分かった
さらに浮き彫りになったのは極端に人目を気にする学生たちの感情
精神的「便所飯」予備軍が過半数にのぼった
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問題の解決を難しくしている一因は教育制度の歪みにあると尾木は考えている
中学生の時に学校に不信感を抱く きっかけは教師の誤解だった
体調が良くなかったので先生に断って見学をしていたら、教師に呼ばれて職員室でいきなり殴られた
「俺に断りもなく見学してた」と云う。話も聞かなく、許しがたい、死ぬ瞬間まであの屈辱は覚えていると云う
そんな尾木に教員になる事を勧めたのは教師をしていた母だった
教師になった尾木が何より大切にしたのは生徒とのコミュニケーション
絶対に頭ごなしには怒らないと心に決めていた
毎日発刊した学級通信 当時としては画期的な試みで教え子とのふれあいを増やした
ガリ版をするのは深夜か早朝 時に褒め、時に励まし、自分が傍にいる事を伝え続けた
女子生徒と交換日記も行った
胸に届く返事を書きたいと気持ちが入り込んだ 気がつけば「おネエ言葉」に…
47歳、身体を壊して(狭心症)教壇をおりる
それでも教育に携わりたいと評論家になった
26歳の時、大学の同級生だった妻と結婚 2人の娘に恵まれた
身体の弱かった妻に変わり育児の大半を引き受けた
悩む親たちが大勢いるから尾木は全国を飛び回る
そして直接語りかける
解決策は示せなくてもヒントは与えられる
いま一番伝えたいのは叱らない子育て
怒る前に「どうしたの?」って声をかけてみる
どんな場面でも相手を尊重し聞いてみる
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