世界まる見え!テレビ特捜部で紹介
アメリカの象徴と云える観光スポット
彫刻を施されたマウントラッシュモア
国家の繁栄に貢献した偉大な4人の大統領の顔が刻まれている
アメリカ北部サウスダコダ州ブラックヒルズ
日が昇る頃、森に覆われた山々の尾根が黒く見える事からそう呼ばれている
左からアメリカ建国の父、初代大統領ジョージ・ワシントン
独立宣言を起草した3代大統領トーマス・ジェファーソン
アメリカ人初のノーベル平和賞を受賞した26代大統領セオドア・ルーズベルト
奴隷解放運動に大きく貢献した16代大統領エイブラハム・リンカーン
顔の長さは18m、鼻の長さは6m、目の幅は3m
今から88年前、当時の有力者がそれまで何もなかったブラックヒルズに彫刻を造り観光客を呼ぼうと考えた
任されたのは彫刻家のガットソン・ボーグラム(当時60歳)
彼は上院議員のピーター・ノーベックと相談し4人の大統領を彫る事に
作品の舞台には大統領にふさわしいマウントラッシュモアが選ばれた
1925年10月プロジェクト開始
まずアトリエで見本となる大統領の石膏像を造る
石膏像を12倍に拡大したサイズの印を山肌につけ、それに沿って彫刻を施していく
ボーグラムが造った石膏像は今でもマウントラッシュモアに隣接する博物館で見る事が出来る
爆破作業のミスや岩の亀裂の発見などで見本通りに造れなくなるトラブルが度々発生
その都度、ボーグラムは石膏像に手を加えデザインを変える必要があった
ボーグラムを支えたのは400人の作業員たち
彼らの仕事は断崖絶壁を切りだす命がけのもの
しかもブランコのような椅子を上から吊るし、そこに革ベルトを巻き付けただけで作業を行っていた
当時、山を削るのに使っていたドリルは30cmも削れば刃がボロボロ
何度も刃先を変えなければならず非常に効率が悪かった
構想から16年後の1941年10月31日
ただの岩山だったマウントラッシュモアに4人の大統領が姿を現した
ちなみにマウントラッシュモアから27キロ離れた場所にもう一つの巨大な彫刻がある
それが勇敢な戦士として語り継がれる先住民族の英雄クレージーホース
そもそもここブラックヒルズ一帯は先住民族の土地であり聖地として彼らから崇められていた
先住民族の長老ヘンリー・スタンディング・ベアの「先住民族にも偉大な英雄がいる事を白人たちに分かって欲しい」と強い思いに白人彫刻家コルチャック・ジオルコウスキーが賛同し制作が開始された
着工から62年経った現在でも制作は続けられている
出来あがっているのは顔だけだがそのスケールは桁はずれ
完成時の姿は馬にまたがったクレージーホース
その高さ170m、全長は195m
世界最大の彫刻となる
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