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腎臓病の最新治療
人工透析を受ける患者の数は約30万人
その原因となるのが慢性腎臓病
腎臓は血液の中に老廃物や余分な水分を尿として体から取り除く働きをしている
慢性腎臓病とは糖尿病や高血圧などが原因で腎臓の機能が低下していく病
慢性腎臓病が重症化した場合は機械を使って血液を取り出し、腎臓の代わりに体の老廃物や余分な水分を取り除く人工透析が必要となる
現在、国内の慢性腎臓病の患者数は1300万人
●命をつなぐ在宅血液透析
通常の血液透析は病院で1回4時間の治療を1日おきに受ける
一方、在宅透析の場合は毎日4時間、自分の都合に合わせて受ける事が出来る
自らシャントと呼ばれる手術で作った太い血管に針を刺す
そこに体の血液を外に取り出しチューブを取り付ける
ポンプを作動させ透析が始まる
この治療を行っているのは埼玉医科大学病院
血液の中のクレアチニンと云う老廃物の量は病院で血液透析を受けている患者の約半分
透析の回数を増やせる在宅血液透析は老廃物が体にとどまる時間が少なく、病院での透析より効果が高い
●合併症を防ぐ最新透析
透析は腎臓の機能を完璧にまかなえるわけではないので色々な老廃物が蓄積して体に異変をきたす
合併症の中でも透析アミロイドーシスは老廃物が骨や関節に溜まり、腫れや痛みを引き起こす
酷くなると手術が必要となる
そんな合併症を防ぐ新たな透析が始まっている
・大阪市立大学医学部付属病院
ポンプが2つある最新透析機で「オンラインHDF」と云う治療を行う
通常の血液透析は一つのポンプで体から取り出した血液だけがダイアライザと云う部分に運ばれる
ダイアライザの中で血液は透析膜と云う小さな穴が開いた膜の内側を流れる
血液の中の尿毒素、カリウムなどの老廃物が透析膜の穴を通って透析液側に移動する仕組み
しかし合併症の原因となる老廃物は他の老廃物より大きく重く、これまで十分に取り除く事が出来なかった
そこでオンラインHDFでは2つのポンプを使って血液と透析液をダイアライザに送り込み、流れに勢いをつける
通常の血液透析よりも流れが強くなることで大きな老廃物も外側へ押し出す事が出来る
オンラインHDFは通常の血液透析よりも合併症が悪化するリスクを1/60に減らす事が出来る
●透析を未然に防ぐ治療法
・東京慈恵会医科大学付属病院
透析患者30万人のうち1万人は腎動脈狭窄に伴う腎不全と推定
カテーテルを足の付け根に入れて腎臓につながる動脈まで通す
カテーテルの先端が血管の狭くなった部分に辿り着く
バルーンカテーテルを挿入し空気を送り込む
先端のバルーンが膨らみ、狭くなった血管を内側から広げていく
最後はステントと呼ばれる金属の筒を使って結婚を広げた状態で固定する
腎臓の隅々まで血液が流れるようになる
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