夢の扉+で紹介
物をつまむ動作
これはごく限られた動物にしかできない
それが出来る究極の5本指のロボットハンド
「ハンドロイド(HANDROID)」
開発に取り組むのは岐阜にある鉄工所の若き3代目
・岩田鉄工所(岐阜県羽鳥市):岩田真太郎
目指すは人間並みに何でもできる万能の手
宇宙や災害現場などで人間の代わりをしたり、家庭で家事をこなしてくれるなんて未来がやって来るかもしれない
グローブの動きに合わせ自由自在に動くハンドロイド
グローブの中には秋葉原で売っているような曲げ、歪みセンサーが埋め込まれている
岩田鉄工所は社員が30人あまりの中小企業
小さな金属加工の世界ではその名を知られる小さな巨人
ただの町工場をここまで発展させたのは真太郎の父でもある社長の岩田勝美の業績
2008年、会社に届いた一通のメール
その内容は、軽量で複雑な動きが出来る5本指のロボットハンドを作れないか?というもの
差出人は筋電義手の権威:横井浩史 教授(電気通信大学)
技術力のある開発パートナーを探していた
真っ先に手を挙げた真太郎、横井研究室に駆け込んだ
「義手を作ったことはありませんが是非やらせてください」
人間の指に近づけようとすればするほど軽量化と云う壁が大きく立ちはだかった
最大の問題は指の関節
金属で作ると複数のパーツやボルトが必要になり軽量化の妨げとなる
横井は金属の代わりに軽い樹脂を素材とした義手の研究を始めた
問題は樹脂でどうやって複雑な指の関節を作るのか?
真太郎がヒントにしたのはマヨネーズのキャップ
樹脂の固まりから指を削りだし関節部分に深い溝を掘る設計
モーターが指の中のワイヤーを引っ張ると折れ曲がる仕掛け
このアイデアで1号機の360gから半分以下の重量にすることに成功した
物をつまむ動作は、地球上の限られた動物だけが出来る繊細な動作
最大のポイントは親指
これまでのハンドロイドは5本の指が一直線に並んでいたため、つまんだとき親指と人差し指の先がうまく出会わなかった
そこで親指の付け根を人間と同じように前に出し曲げる向きにも改良を加えた
そしてハンドロイドが筋電センサーと接続されハイテク義手に
指を動かすようなつもりで腕の筋肉に軽く力をいれると脳から出た微弱な電流をセンサーが捉え、ハンドロイドに信号を伝える仕掛け
5本指で掴む動作、つまむ動作、そしてペンを持って書く動作の実験を成功させた
スポンサーリンク
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。