カンブリア宮殿で紹介
1時間待っても乗りたい!幸せになれるタクシー会社
●中央タクシーが定めたサービスは?
・雨の日の傘
・ドアサービス
・乗車時の自己紹介
これ以外のサービスは運転手が自主的に行っている
低迷するタクシー業界の中、最高益を更新し長野ではトップに君臨する
中央タクシーの本社はプレハブ造り
利用者の9割が電話による配車
そんな電話の客の多さが駅前に中央タクシーがいない理由
街中を走る流しの営業もほとんど行わない
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●中央タクシー 会長:宇都宮恒久
1947年の長野県生まれ
およそ40年かけて他にない顧客目線のサービスで中央タクシーを成功へと導いた
山奥にある本社は2002年に移転、600坪ある敷地を180万円で購入した
毎日行う洗車の水道代は豊富な井戸水のおかげで無料
自慢は客から届いた手紙…そこには中央タクシーの運転手への感謝の言葉が…
●手紙まで書きたくなるサービスとは?
2011年11月、新背の結婚式に出席するため東京から長野にやって来た荒井さん
中央タクシーの運転手にこう言った
「すみません、途中で子供服を売っている店に寄ってもらえませんか?
長野は予想以上に寒く、子供のため厚手の靴下を買おうと思った
しかし早朝の為、店はどこも開いておらず結局そのまま結婚式場に着いてしまう
そして1時間後、まさに式が始まろうと云うその時、
「どうぞこれ使ってください」
そこには厚手の子供用靴下を手にした先ほどの運転手が立っていた
寒そうにしていた子供を思い、わざわざ靴下を買って引き返してきた
荒井さんは今でもその靴下を大切にしている
また別の話…観光で長野を訪れていたある夫婦が中央タクシーを使用した時のこと
車に酔ったご主人が車内で吐いてしまった
目的地のホテルに着くと彼らは汚れたセーターを運転手に捨てるように頼み、降りていった
すると翌朝、夫婦がチェックアウトしようとすると
「お客様、お荷物をお預かりしております」
届けられたものを見てびっくりする
それはキレイになったあのセーター
中央タクシーの運転手が洗ってホテルに届けてくれた
感動のサービスを支える中央タクシーの理念は「お客様が先 利益は後」
●日帰りのタクシーツアー「家からの旅」
最大の魅力は自宅までの送り迎え
運転手自ら企画しガイドも務める
運転手の接客力を武器に新たなサービスを切り開く
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●仲良し経営
運転手のやる気を生み出す秘密は「仲の良い人間関係」にあるという
実際中央タクシーの社員たちは日々バラバラに仕事をしているにも関わらず驚くほど仲良し
誰もが前向きに働ける人間関係
1972年、25歳の時、会社経営をしていた父が再建を依頼されたあるタクシー会社に働き始めた時のこと
宇都宮がそこで目の当たりにしたのは荒廃しきった社内
運転手たちの服装は乱れ、勤務態度も最悪
しかも社長である父が注意をすると楯突く社員たち…最悪の人間関係だった
そんな運転手たちのストレスは客へ向かった
乗務中の暴言は日常茶飯事、評判は最悪だった
そんな会社に3年、宇都宮は独立を決意する
目標は「運輸業のタクシーではなくサービス業のタクシー」
1975年、中央タクシー設立
宇都宮は経験者ばかりのタクシー業界で敢えて未経験者採用に力を入れた
まったくのゼロから新たな社風を作ることにした
さらに会社作りで重視したのが、個人勤務する運転手同士が仲間意識を持ってもらうこと
これが良い人間関係につながると考えた
中央タクシーでは従業員を15のチームに分け、人間関係のベースとして様々な取り組みを行っている
壁に貼られたハートフルカードで良い出来事を共有
●成田空港~長野間が9900円
成田空港と長野を結ぶ長距離のタクシー路線
新幹線に比べ時間はかかるがタクシーとしては驚異の安さ、9900円で利用できる
そして何より家から空港までのドアツードアのサービスが人気の理由
14年前、成田に行くのが不便だという長野市民の声で運行を始めた空港便
当初、2台からスタート、中々認知が広がらず、半年以上赤字が垂れ流し続けた
現在、空港便はその便利さが長野市民の知る所となり、
1日40便、年間9万人を運ぶ中央タクシーのドル箱路線となった
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