シンドロームXで紹介
健康な人でも突然襲われることもあり最悪も場合、死に至る可能性もある謎の感染症
●コクシジオイデス症
1994年、アメリカ・ロサンゼルス
シングルマザーのミッシェル・ベントンは一人息子と共に親友アンジェラの家を訪ねていた
しかし突然咳が止まらなくなった
その夜、40度の高熱が出た上、猛烈な頭痛に襲われ病院へと運び込まれたミッシェル
その診断は「多分インフルエンザでしょう」
病院側は入院の必要もないと云う
しかし一向に良くならない症状から、別の2つの病院で診察を求めたが診断は変わらなかった
しかしついに明らかな異変が起こった
謎の腫物が体の至る所に発生
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ミッシェルは意識朦朧
ロサンゼルス市内の病院に緊急搬送された
時同じくして病院でも異変が起きていた
ミッシェルと同じような患者が急増していた
医師は何らかの感染症と診断を下した
人に感染するのを防ぐ為、ミッシェルを完全に隔離
ロサンゼルス近郊で同様の症状で病院を訪ねる患者が急増
一刻も早く感染源を特定しなければならなかった
医師はミッシェルの頭痛に注目した
脳や脊髄を守る髄膜に菌が入り炎症を起こす髄膜炎を疑う
すぐに検査を行うとミッシェルは重度の髄膜炎を起こしている事が判明
応急処置は出来たが、依然原因である菌を突き止める事が出来なかった
ついに病原体の特定に至る…コクシジオイデス菌
コクシジオイデス症とは?
コクシジオイデスという真菌(カビ)によっておこる感染症。別名:渓谷熱
普段は膣の中に潜むカビの胞子が何らかの理由で空気中に飛散、人間が吸い込むと身体中に広がる
早期治療の効果がなければ非常に致死率が高い感染症
コクシジオイデス菌は特殊な乾燥環境を好むため、アジアやヨーロッパ大陸にはいないと言われている
感染症が発祥した日は1月17日以降であると分かった
それは1994年1月17日、ロサンゼルス大地震があった日
地震の時に患者の多くがシミ渓谷にいたことが分かった
シミ渓谷は地震の影響で大規模な地滑りが起きていた
舞い上がった土埃…その中にはコクシジオイデス菌が潜んでいた
土埃と一緒に舞ったコクシジオイデス菌をたまたま吸い込んだミッシェルたちが吸い込んだ
ミッシェルの自宅もこのそばにあった
地震によるコクシジオイデス菌の感染者数は203件 発症、55人 入院、3人 死亡
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