泣ける日本人で紹介
世界が賞賛して止まない日本人の話。
アメリカ・シカゴ、国際外科学会 栄誉館、人類への貢献度が高い科学者を称える資料館
この栄誉館に一人の日本人医師が選ばれている
「青洲がいなければ医学は50年遅れていた」と世界は称賛した
●世界で初めて全身麻酔手術を成功させた華岡青洲
華岡青洲には“麻酔薬を完成させる目標があった”
「眠っている間に手術ができる薬。曼陀羅華の花で作った薬を患者に飲ませて眠らせる」
曼陀羅華を人が飲むと狂乱して死ぬと言われていた
「麻酔薬が完成すれば病原の腫瘍を取り除ける。乳がんだって治せる」
1800年ぐらい、乳房は女性の急所
取れば命に関わると考えられていた
青洲は麻酔薬の研究に心血を注いだ
信念があった“他人が治せないものを治す。それが自分の医業”
実験に使ったのは猫
確かな成果は中々得られなかった
そんな折、青洲の妹:於勝の右の胸が大きく腫れていた
当時、乳がんは不治の病だった
於勝は乳がんの研究に自分の体を使う事を訴えた
それから間もなくして於勝は息絶えた
早く麻酔薬を完成させなければ、於勝の死が青洲の気持ちを更に高めた
それからほどなくして、麻酔薬を飲ませた猫が元気に目覚めた
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●自らを犠牲にした母と妻
数日後、母と妻:加恵が自らの体を実験台として使うよう希望した
誰にも知らせる事無く秘密裏に最初の人体実験が行われた
始めに実験に臨んだのは母親
30分後、こん睡した後、意識を失った
しかし、使用した麻酔薬は効き目の弱い睡眠薬のようなもの
麻酔薬の使う薬草は曼陀羅華と烏頭
どちらも毒性が強い
配合を間違えれば命に関わる
青洲は加恵を使って本格的な実験に臨んだ
使用した薬草は猛毒の曼陀羅華と烏頭が、およそ8:2
危険を承知で行われた
薬の効果はすぐに表われた
加恵の昏睡状態は3日間続いた
麻酔薬は効いた、しかし3日間もの昏睡は患者の体力を奪う
決して満足いくものではなかった
晴天の空を黒い雲と見間違える加恵
加恵の体に異変が起きていた
そんなこともつゆ知らず青洲は研究に没頭した
加恵を使った2度目の人体実験が行われた
研究を重ねて作り出した麻酔薬は「通仙散」と名付けた
少しの焼酎で割って飲みいれた
加恵は2時間ほどで麻酔にかかり意識を失った
麻酔薬が完成した…
しかし加恵が目の痛みを訴える
加恵は視力を失った…
2年後、母も実験の影響で体調が悪化、そのまま息を引き取った
1804年10月13日、麻酔薬を使った初めての乳がん摘出手術が無事成功した
ちなみに華岡家の9代目は現在、北海道で麻酔科医として働いている
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