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●幻の黄金騎馬王国:契丹
チンギス・ハーンは歴史上最も大きな帝国を築いた遊牧民の英雄
1206年、元は最盛期、地球上の1/4の陸地を支配していた
そのチンギス・ハーンが密かに世界制覇の手本にした国が契丹
元は元々、契丹という国があった場所に生まれた
契丹は北方の騎馬民族による最初の統一王朝
建国したのは耶律阿保機(ヤリツアボキ)という人物
耶律阿保機はそれまで部族ごとに散らばっていた騎馬民族を法律を定めることで一つにまとめ、初めて騎馬民族による国家を築いた
契丹人は元々4世紀ごろから内モンゴル東部を流れるシラムレン川流域で狩りや遊牧をして暮らす人々だった
907年、耶律阿保機はこの地の8部族を統べる王となった
それは中国では唐が崩壊した直後の戦乱の時代
耶律阿保機が最初に築いた都が赤峰市バイリン左旗
都はかつて上京と云う名で呼ばれていた
契丹は他にも東京、中京、南京、西京の4つの都を作り、季節、政治情勢により政府が自由に動く騎馬民族ならではの社会を作っていた
その為、王宮は持ち運びの出来るゲルの方が都合がよく、戦争中は馬車に乗せ機動性を高める工夫までしていた
耶律阿保機率いる契丹は万里の長城を超え、漢民族が暮らす南の平原へ侵入すると西は中央アジア、東は朝鮮半島北部まで勢力を拡大し、建国後わずか20年足らずで大帝国を樹立した
慶州白塔:壁面には勇ましい仁王像や祈りをささげる僧侶の彫刻
この塔は仏教を信仰するために作られた仏塔
契丹は農耕民族である漢民族をとり込むために仏教を取り入れ、自らも厚く信仰するようになった
北京は元々、契丹が築いた5つの都の一つ
当時は南に位置する都、南京と呼ばれていた
大都会の真ん中に残る契丹の仏塔:天寧寺塔
北京に残る最も古い建造物
天寧寺塔が建てられたのは1120年、契丹最後の皇帝の時代
外観はほぼ創建当時のまま
馬を自在に操る強力な軍事力と他民族をも受け入れる柔軟な姿勢こそ、契丹が急激に勢力を拡大できた秘密
契丹は漢民族との同化が進むと騎馬民族でありながら都市に定住し、遊牧を忘れるものが増えていった
その為、無敵を誇った騎馬軍団は弱体化
他の国の台頭を許すと最後はチンギス・ハーン率いるモンゴルに民族ごと吸収されてしまった
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