夢の扉+で紹介
●シルクで人工血管をつくる朝倉哲郎
現在、日本人の死因2位と3位を占める血管にまつわる病気
主な原因は動脈硬化によって血管が詰まったり拡張してしまう症状
その治療に使われるのが人工血管
だが化学繊維が主流のそれらには今直径6mm未満のものはない
細いものはすぐに詰まってしまうから
・東京農工大学 教授:朝倉哲郎
天然素材のシルクで6mm未満を実現できると云う
さらに実験では驚くべき現象を確認
人工血管の絹が次第に溶けていき、新たな血管に再生される
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シルクでつくったスポンジを溶液に浸して溶かし、それを再び糸状にする再生絹糸
この糸を使い、最もふさわしい編み方はどれか?試行錯誤の日々が続いた
やがて口径1.5mmと云う細さのシルク製人工血管の試作品が完成する
実験用のラットに移植して1年
同じ1.5mmの化学繊維の人工血管が詰まらずに開いている確率は月を追うごとに減少
一方シルクの人工血管はその確率が85%という高い数字に
それだけではなくシルクの血管が魔法のような現象を起こした
それがリモデリング
シルクのタンパク質が溶けて無くなると同時に本物の血管の組織に置き変わる
しかし縫合した後、血圧によって人工血管が広がってしまった
弾力性を重視するあまりの結果
弾力性を求めながら広がらない人工血管をつくるには絹糸をより緻密に編み上げなければならない
奈良時代から続く複数の糸を組み合わせる組紐
現在でも着物の帯締めや仏具などに使われている
伸縮性のある人工血管をつくるため、機械を改造
32本もの糸が緻密に組み合わされていく
以前の人工血管に比べ、組紐でつくったものは明らかに広がりが抑えられた
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