夢の扉+で紹介
長い周期でゆっくり揺れを繰り返す長周期地震動
やっかいなのは本来揺れを吸収するはずの免震テーブルの機能も奪ってしまう事
さびれゆく小さな町工場の経営者が結成した「チーム等々力」
リーダーの堀端明雄を中心に開発したのが日本初の長周期地震動対応の免震テーブル
それは先の震災でも上に乗せた展示物をしっかりと守った
・等々力工業会:神奈川県川崎市
最盛期には60あった工場が今は半分に
厳しい環境は堀端製作所も同じ
1プレス1円の部品を日に何千個を作っても経営は厳しい
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小さな町工場でもその力を合わせれば大手に負けない製品開発が出来るはず
堀端は職人仲間を集めた
チーム等々力が結成
さっそく自分たちの技術をアピールするための展示室を作った
彼らに興味をもったのが免震テーブルの研究をしていた明治大学 名誉教授:大亦絢一郎
さっそくチーム等々力を訪ねた「免震テーブルの開発をお手伝いいただけませんか?」
免震テーブルとは美術館や博物館などの展示物が地震で倒れないように設置されている物
台の中にはバネの付いたレールがあり、それが地震の揺れを吸収して上に乗っている展示物を守る仕組み
高価な物は1台50万円以上もする
大亦教授がチーム等々力に依頼したのは低コストの免震テーブル
知識のないチーム等々力は大亦教授に基礎から学んだ
10ヶ月後、試作品が完成
機能をそのままに構造をシンプルにして材料費を抑えた
最大深度7を再現した揺れにも見事に対応
しかし長周期地震動を再現した地震ではテーブル自体が吹っ飛んでしまった
免震構造のビルの基礎には地震の揺れを吸収する様々な装置がつけられている
長周期地震動が起きた場合、この装置がある条件下では揺れを増幅させてしまう可能性がある
それは共振現象
日本初の長周期地震動対応の免震テーブルの開発がはじまった
バネが揺れの方向と平行についているだけではゆっくりとした揺れに共振してしまう事があるが、揺れと垂直方向に取り付ける事で共振しにくくなる
もし免震テーブルが大きく揺れてしまった場合、そうやって衝撃を与えずに鉄板にブレーキをかけるのか?
チーム等々力が考えたのは外側に向かい徐々に太くなる棒によって、緩やかのブレーキをかける方法
画期的な免震テーブルは地元川崎で話題となりお寺からの発注につながった
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