真実発掘ミステリー 歴史はこうして作られるで紹介
信じてきた歴史が誰によってどう変えられたのか?
●龍馬伝説の真実
日本史最大のヒーロー坂本龍馬は暗殺されてから37年もの間、ほとんど無名だった
明治37年(1904年)4月13日 時事新報(産経新聞)に掲載した「葉山の御夢」という記事
時の昭憲皇太后が葉山の御用邸に滞在中に見たという夢の話
その夜、皇太后の夢枕に突然現れたのは白無垢を着た一人の武士
侍は驚くべきことを語り始めた
「私 坂本龍馬と申すものでございます。日露戦争に置いてこの国の海軍を守る覚悟でございます」
話を聞いた宮内庁の側近は皇太后に龍馬の写真を見せた
「確かにこの男だった…」と皇太后は証言したと云う
皇太后が夢を見たと云う明治37年2月初旬、中国や朝鮮半島への進出を企むロシアとそれを防ごうとしていた日本との外交交渉が決裂、日露戦争が勃発した
そんな時、坂本龍馬が海軍の守護神として皇太后の夢枕に立ったと云う話に国民は熱狂
無名だった龍馬の名が全国に知れ渡った
龍馬は日露戦争の国威発揚に利用された
37年ぶりに坂本龍馬の名を復活させたのは当時の宮内大臣:田中光顕
田中は龍馬と同じ土佐藩出身
当時の龍馬を知る数すくない一人だった
宮内大臣の立場を利用して皇太后の夢を創作、龍馬を海軍の守護神に祭り上げたと云われている
当時の政府は明治維新の立役者薩長土肥の4藩のなかでも薩摩と長州が政府の主要ポストについていた
土佐藩出身者は冷飯を食わされていた
土佐藩の失地を回復しようとと云う田中の思いが無名の浪人:坂本龍馬を軍神に仕立て上げ、一躍ヒーローにした
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