池上彰が教育員会について解説してくれた
●教育委員会とは?
子供たちへの教育がちゃんと行われているか?
親の立場、国民の目線で先生や役人の教育をチェックしている教育委員会
戦時中、国の政策で戦争のための教育を行った日本
戦後、日本は民主主義の国なのだから主権者である国民が
教育内容をチェックできようにしましょう、という理想に基づいて、
アメリカの制度をもとに教育委員会を設置
国の政治に左右されない教育がちゃんと行われているか?チェックするために創られた
現在多くは役所の中にあるが、
地域の教育に関しては知事や市長さえも口を出せない独立した組織
学校でどんな教科書を使うのか?選ぶのは教育委員会
47ある都道府県教育委員会はは公立高校、
1831ある市区町村教育委員会は公立小中学校を担当
時間割や授業内容をチェックしている
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●教育委員会の仕事
・先生の採用・指導、学校の予算管理、給食の献立作り
・遺跡の発掘・保護、地区運動会の主催、図書館・美術館の管理
●教育委員会が報告書を欲しがる理由
他にも保護者からの要望や苦情の受け付けもし、これも先生の報告書造りが増える一因だという
例えば、イジメや体罰など教育問題がメディアに取り上げられると、
不安になった保護者が教育委員会に問い合わせをする
ここでしっかりと答えられないとクレームの対象になるため、
休み時間の遊び方や給食の好みなど様々な情報を得ておく必要がでてくる
生徒の事は先生に聞くしかないため、膨大なアンケートや報告書を要求する
尾木ママによると、ある調査では1年間にアンケートを2000種類 超える事も
先生が忙しさに追われると…
子供に目が行き届かなくなり、イジメなどを見逃す一因となっている
●教育委員会の本末転倒ぶり
子供たちの教育を良くするためにアンケートや調査を行うが、
先生の時間を使われるため、結局、子供たちをないがしろにしてしまう
●責任の所在がはっきりしない教育委員会の仕組み
2011年、大津市いじめ自殺事件
この時、教育委員会は教師がイジメを知っていた事を隠したり、
学校での調査をたった3週間で打ち切るなど無責任さや隠ぺい体質がバレて問題視された
国は仕組みを変える事でこの問題を解決しようとしている
・教育委員会には責任者が2人いる
実際に学校を管理、指導する教育委員会の事務局
この事務局を動かすのが、5人の教育委員
教育のプロは1人、残り4人は地域代表、保護者代表
4人は教育のプロではない人を市長や区長が任命する
教育長は教育のプロ、元教員などが多く、さらに事務局のトップでもある
いつも事務局にいて局員を取り仕切っている
もう一人の責任者が4人の中で選挙をして教育委員長を選んでいる
教育委員会は国民目線が第一
そのためトップは教育のプロではない4人の中から選ぶ
教育長と教育委員長では、教育委委員長が偉いはず…
教育委員長は非常勤、月に1、2度出勤し、教育長の報告を聞く
現場の事をいろいろ知っているのは教育長
結果的に教育長の報告を聞き、運営されているのが多い
教育長はいつも事務局にいるため学校や事務局とは、身内の関係
学校などで不祥事が起きた場合、教育長は身内の恥隠しとして、
他の教育委員やメディアなどに全てを伝えない事もある
実際に、大津いじめ自殺事件では、先生がイジメを知っていた事を隠していた
この事件をキッカケに国は教育委員会の改革に乗り出した
2人いた責任者を教育のプロにまとめ、1人にする
教育長の身内の恥隠しがをなくすために、
そもそも住民から選ばれている市長や区長が教育の最高責任者に
それは詰め込み教育を推進する市長やゆとり教育を推進する区長など
個によって教育方針が変わってしまう恐れもある
●教育委員会は必要ない
尾木ママによると、「教育委員会は解体した方が良い」
それぞれの学校ごとに校長や地域の代表が入る委員会をつくる
デンマークではその委員会に子供が入っている
その委員会が実権を握って、偏るといけないから市内の学校で連合体を形成
外部に専門家の機関がアドバイス
子供が忘れられている
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