臨床心理士:長谷川博一が診断
●畠山鈴香の人格を形成した生い立ち
2008年7月14日、畠山鈴香に接見し、9種類の心理検査を行った
浮かび上がったのは、内向的で人に助けを求めたがる性格
・欲求の強さを示す性格テスト
求護欲求が最高値、他者認知欲求が最低値
異性愛欲求も攻撃欲求、変化欲求、親和欲求、自律欲求など平均値におさまった
・言語連想検査
悩まずにパッと思いついた言葉を連想して答える深層心理テスト
心→不安、他人→怖いモノ、母親→絶対的なモノ、甘え→自分、友達→裏切り者、家庭→温かいモノ、父親→嫌いなモノ…
・奇異な思考をするかどうかの項目は1000人に1人ほどの高得点
畠山鈴香は他人の気持ちが分からない
他人の気持ちを理解しようとか自分を良く見せようと心の動きが極めて乏しい
・分裂 両極端に引き離された心の状態
対象が敵か?味方か?良いか?悪いか?がはっきりと2分されている
一つの対象でも、ある時はすごく良い人に見え、別の時にはすごい悪い人に見える
別の日に言語連想検査をした場合、友達→味方と答える可能性がある
高校時代の同級生によると、
彩香ちゃんと一緒に寝ていて触られるのが嫌だと話していた
一方で彩香ちゃんと公園に行くなど可愛がることもあった
彩香ちゃんへの相反する態度から分裂は見て取れる
居間で寝起きしていた畠山鈴香、すごく汚い時とすごく綺麗な時が極端だった
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●分裂の原因は、生い立ちにある
・畠山鈴香は小さい頃から父に度々殴られていた
父は当時 自宅で建設会社を経営
父は庇おうとする母親にも暴力を振るい、骨折させる事もあったという
そのうち母は畠山鈴香に対する暴力に見て見ぬフリをすることになる
・イジメのキッカケは、小学生の時 給食時
給食が食べられなくて、担任が「両手を出して」と指示
その両手に担任は、ご飯や汁物、おかずをよそい「全部食べなさい」
畠山鈴香は両手に盛られた残飯を担任に指導されるまま食べた
するとクラスメイトから「犬みたいだ」「汚い」などの言葉が飛び交った
小学生時代の同級生によると、見せしめのように皆の前で笑い者にされているようだった
その日を境に「ばい菌」というあだ名がついた
畠山鈴香が給食を食べられなかったのは、父親の暴力と関係がある
幼い頃、畠山鈴香にとって食事は、些細な事で父親に殴られるため恐怖の時間だった
口に入れたモノは喉を通らず、畠山鈴香は人前で思うように食べられない子供になった
●分裂が殺害に繋がった可能性は拭えない
ある日、畠山鈴香の彩香ちゃんに関する感情が一気にマイナスに向かい、事件が起きた
畠山鈴香が分裂する自分と向かい合い、何とかしようと戦っていれば事件はなかったはず
●良いことしたら褒める 悪いことしたら叱る 子育ては間違っている
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