林先生の痛快!生きざま大辞典で紹介
オークランド・アスレチック ゼネラルマネージャー
●メジャーリーグの常識を変えたビリー・ビーン
高校時代、走攻守そろった超有望選手としてメジャー全球団から注目され
1980年、ドラフト1位でメッツに入団
入団後は、周囲の期待を裏切り、全く活躍できなかった
その原因は、感情的すぎる性格、27歳の若さで引退した
引退後は球団職員となり、1998年にゼネラルマネージャーに就任
ちょうどその頃、球団オーナーが変わり、チームの予算は大幅に縮小
有力選手を放出し、チームは弱小球団に
そんな逆境の中、ビリーはメジャーリーグの常識を覆す方法で強豪チームへと変えた
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●評価に関して何を基準にするかが重要→セイバーメトリクス
野球界の従来の評価基準は、打者:打率・打点など 投手:防御率・勝利数など
ビリーは、野球界において誰もが正しいと思っていた価値基準を否定
自分はスゴイ評価を受けて入ったのに選手としてちゃんとした成績を残せていない
従来の評価基準は正しくないのではと思った
そして新しい選手の評価方法として採用したのが、セイバーメトリクス
打率や打点は運の要素が強い
セイバーメトリクスの指標は、
OPS=長打率+出塁率
TA=(塁打+四死球+盗塁-盗塁死)÷(打数-安打+盗塁死+併殺打)など
考え方を変えて方法を変える
従来の評価で低く、セイバーメトリクスで評価の高い、年俸の安い選手を集めた
「経営者の立場にあれば報酬を貰い過ぎている人への過剰な支払いを止め、過小評価されている人に目をつけて引き立てるべき」
●他人を評価する時は偏見が入らない客観的データが重要
自分の補佐役に野球未経験者を採用
さらに古株スカウト25人を解雇
ビリーの強引な改革は、「異端だ」と多くの非難を受けた
その批判にビリーは「異端で結構!異端とはチャンスを意味する」
●新参者や新人から学べることはさくさんある
スポーツライターのビル・ジェームズが考案したセイバーメトリクス
野球ファンだったビルが自費出版で出した本だった
最初の発行部数は、わずか75部
アスレチックスは資金がない
同じ基準で選手を選んだら、資金力のあるチームに勝てない
ビリーには、既存の権威に振り回されずに、新しいモノから学ぶ姿勢があった
明確な経営理念があって経営方針を変えた
そしてビリーの元に、名門レッドソックスからゼネラルマネージャー史上最高年俸5年150億円のオファーが来る
しかし年俸5200万円のビリーは断った
「2度と金によって人生を左右されまい」と心に決めたから
プロ入りの時、ビリーはスタンフォードに行く予定だった
高額な契約金を前にしてお金で自分の人生を選択、結局 入団後 失敗することに
1度の失敗は仕方がない、しかし同じ失敗を2度してはいけない
●これまでの方法を否定し勝負
これまで安い選手を獲得し、育てる事を得意としたアスレチックスが、
最近 高年俸の即戦力をトレードで獲得し始めた
それはワールドシリーズ制覇のため、との説もある
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