夢の扉+で紹介
●なぜ漢方薬は効くのか?を科学的に解明する薬理学者:上園保仁
118もの生薬を調合する漢方には西洋医学の限界を打ち破る可能性を秘めている
抗がん剤で食欲不振に陥った患者がすがる思いで飲み始めたのが漢方薬
その効果はすぐに表れ、1日3食を食べられるまでに回復
ガン治療の辛い副作用に漢方薬を活用できないか?国立がん研究センターで調査されている
薬理学者:上園保仁は科学的な裏付けがなかった漢方薬を調査するチームを立ち上げた
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・腸を整える大建中湯(山椒、乾姜、人参)
ガン治療の後では開腹手術の痕、腸の運動を促し、腸う閉塞を予防するために処方されてきた
上園たちはその効果を動物実験で実証
人工的に維持させているラットの腸管に大建中湯を入れると約5分で大きな蠕動運動が始まった
さらに上園たちは、山椒、乾姜、人参の3つの生薬がそれぞれ何に効いているのかを調査
まず乾姜に含まれる成分が大腸の血流を良くすることで蠕動運動を起こり易くしていた
神経の細胞膜には細胞の興奮を抑えるタンパク質が存在する
そのタンパク質の働きを抑制する、つまり細胞を興奮させやすくさせていたのが山椒に含まれる成分
人参だけでは効果がなく山椒、乾姜と調合した時だけ効果を発揮する
・食欲増進作用があり抗がん剤治療による吐き気、食欲不振を解消する六君子湯
食欲を増進させる要因は胃から分泌されるホルモン:グレリン
六君子湯がグレリンの分泌を促進させる働きがある事は以前から知られていた
グレリンなどのホルモンは受け手となる受容体と結合し始めて機能する
限りあるグレリンが鍵穴である受容体に結合し脳に食欲を増進させる信号を送っている
上園は受容体の感度も上げている為、少量のグレリンでも食欲が増進するのではないか?という仮説をたて実証
●漢方薬とは?
5世紀頃、中国からやって来た医学が日本独自に発展したのが今の漢方
現在、保険でも認められている医療用漢方は148種類
その原料は生薬という自然界の植物や鉱物など
主に118種類の生薬を調合したものが漢方
・風邪に効く葛根湯は、葛根、甘草、桂皮、芍薬、生姜、大棗、麻黄の7つの生薬を調合した漢方薬
身近なのになぜ効くのかはまだ解明されていない
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