ザ!世界仰天ニュースで紹介
●L&G巨額詐欺事件の実態
36000人から2405億円を集めた巨額詐欺
円天なる疑似通貨に沸きイベント会場はお祭り状態
元金保証、解約自由で年利36%
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●円天ダマしのテクニック
ある被害者のケース
2004年6月、「年利36%」そんな話を持ちかけたのは久しぶりに連絡があった中学時代の友人
「銀行とは違うから預金じゃない。利息なんてないも同然の銀行に眠らせておくよりこっちの方が断然お得よ」
「でもあまりにもウマすぎる話だわ」
すると友人は3か月ごとに9%の利息が入っている自分の通帳を見せてくれた」
被害者の女性は60代、首都圏のとある街で定年退職した夫と悠々自適の生活
住まいは持ち家で借金もなく、今の貯金があれば夫婦2人の老後には十分
気の優しい彼女は友人の誘いを断りきれずにいた
その友人から「今度説明会があるの。ちょうどいいからちょっと来てみない?」
話を聞くだけならと彼女は応じた
会場は都心の一流ホテル…彼女は少し安心した
その企業名はL&G、受け取ったパンフレットは華やかだった
各地の大型施設に会員を集めてのイベント
会場では会員たちからの喜びと感謝の報告が続く
そして、L&G 波和二会長のスピーチ
都心の一等地に自社ビル
健康寝具などの販売事業をメインとし、最終的には18もの関連企業を持つL&Gグループを形成
そして投資システムを考案した…L&G協力金:一口:100万円で年利36%
その夜、夫に了承得て、一口100万円のL&G協力金を三口申し込んだ
3ヵ月後、その配当が入金される日、約束通り300万円の9%、27万円が振り込まれていた
この配当がL&Gに対する不信感を消し去ってしまった
こうして彼女はL&Gにすっかりのめり込み、年金型生命保険などを解約
長年、コツコツとやり繰りしてきた1200万円をさらに協力金として預けた
L&Gが催すパーティやセミナーにおめかしをして出席することを生きがいに
すると、知り合いを紹介するようにお願いされる
まず夫と息子だけじゃなく、親戚も勧誘
結局、老後の為の蓄えとして夫婦で貯めていたほぼ全ての3000万円以上を預けてしまった
2005年、協力金の集金総額が30億円を超える
つまり配当しなければならない金もどんどん増える
そこで波和二会長は新会員を増やす新たなシステムを思いつく
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●円天の新たなシステム
会員が現金を預けると同額の円天という疑似通貨が支給される
例えば100万円を預けると元本は保証されたまま毎年100万円天を受け取れる
円天の残高は常に携帯でチェックできる
すぐに彼女も30万円を入金
そして30万円天を手に会員だけの買い物場所である円天市場に
食料品、化粧品、健康食品、衣料、家電の他、宝石や着物などの高額商品、女性の買い物心をくすぐるモノが多い
円天市場は銀座のど真ん中や、全国各地の説明会会場にも併設された
●破綻へと進むL&G
そもそも年利36%の配当は不可能
会員を集めては新たに集めた金を配当に回すだけの自転車操業
いずれ破綻するのは明らかだった
そんな波和二会長の年収は最終的には1億800万円に膨れ上がった
頻繁にキャバクラで豪遊していた
しかし、そんなことなど知らない会員は何の悪意もなく知り合いをL&Gに勧誘
それで得するのはあの中学時代の友人
彼女はただの会員ではなくL&Gを実質的に支えるグランド・アーク
通称GAという上級会員のこと
新規会員を330人以上集めるとGAに昇格でき、新規会員の出資金(協力金)の4%が貰える
そのためGAたちは勧誘に奔走する
波和二会長はGAたちを競わせるムードを盛り上げ、これも金集めにつながる巧みな戦略
最終的には350人以上いたGAが実働部隊となり、L&Gは全国規模の金集め団体と化していた
2005年12月、こんな配当が続くはずもなく…この月の入金額は31億円で配当の出金額が39億円
収支が逆転した
こうして自転車操業を続けたが、
2007年1月、L&Gから郵送された通知には…
“諸事情により本年2月から現金による配当を打ち切り、円天に切り替えます。間違っても、お門違いの経理や事務へ電話や問い合わせはしないで下さい。短絡な考えで日本円給料がもらえなくなったという理由だけで騒ぎ立てることはしないでください。L&G波和二が法律です。すべて責任は私が持ちます”
不安になりL&Gに解約を申請するが送信不可能
ようやく電話がつながる「協力金をすぐに解約したいんですけど」
「実は来年の2月まで解約できない事になっておりまして…とにかく今は待っていただくしかないんです」
この頃、L&Gには彼女と同様の通知を受けた会員たちから苦情が殺到
2007年9月には円天市場GINZAは閉鎖
事実上の破綻が表面化し円天は無価値
社員の大半が解雇となった
そして身近な人の人生を狂わせ、多くの会員の人間関係がズダズダに
彼女は友人もまわりの信用も失い、老後の資金もほとんど消え、人生設計は大きく狂った
2007年10月3日、警視庁がL&G本社や波和二会長の自宅を強制捜査
2099年2月5日、ついに波和二会長が組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕
裁判で波和二被告は一貫して無罪を主張したが、2012年1月10日、最高裁が上告を棄却、懲役18年が確定した
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