夢の扉+で紹介
塗るだけで室内の温度がグッと下がる魔法の塗料
開発したのは石子達次郎
塗る断熱材「ガイナ」
わずか1㎜の膜が屋根の表面温度を驚くほど下げる
・日進産業:板橋区
太陽の熱を跳ね返すことで室内を涼しくすると云う
家の模型を80度に熱するとわずか10分で室内温度に9℃の差
この断熱材は外だけでなく中に塗っても効果的
冷暖房の空気を室内に跳ね返し外へ逃がさない
屋根と室内両方に塗った建物は年間の電気代が半分になった
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物作りで人の役に立ちたいという夢を抱いた石子は、大学4年で機械製造会社を起業
だが、最初から仕事などあるはずもなかった
ドブさらいなど人が嫌がる仕事、辛い仕事、苦しい仕事をやる以外に生きる道がなかった
そんなある日、取引先の社長がある仕事を持ちかけてきた
「工場内が暑いんだけど何とかならない?」
「それなら断熱材を入れれば随分違いますよ」
ところがその工場には設備と壁の隙間が5mmしかなく、断熱材が入らない
空気の層で断熱するグラスウールや発泡スチロールは分厚いのが一般的
悩んでいた磯子の目に止まったのが、日に当たったチラシだった
手のひらをのせると黒いチラシは熱いのに、白いチラシは熱くなかった
試しに工場の壁を白く塗ると室温は3℃も下がった
●なぜ白が温度を下げたのだろうか?
室温を下げたのは色ではなく白の基になる物質が熱を反射していたことを突き止めた
もっと良い物質を使えば塗料のような薄い断熱材が出来るかもしれない
通常、太陽の熱は屋根や壁に溜まり室内を熱くする
試行錯誤の上にたどり着いたのはセラミックだった
●セラミックの放熱パワー
セラミックとは一般的に丈夫な焼物のこと
その中には熱を溜めこまず外に放出すると云う特性を持っているものがある
熱を溜めずに放出するというセラミックの特性に目をつけた
固いセラミックを滑らかな液体にできれば高性能な断熱材になるのではないか?
石子は日々研究を重ねた
ところが塗料のような液体に中々ならない
あらゆる種類のセラミックで実験を繰り返した
1991年、開発から4年、塗る断熱材が完成
それはペンキとなんら変わらない滑らかな仕上がり
塗る断熱材は塗るだけで効果を発揮する
乾燥すると浮き上がったセラミックが膜を作り、熱気や冷気を跳ね返す
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