カンブリア宮殿で紹介
過疎の山奥に年間50万人
●美味しくて楽しい農業パーク
・モクモク手作りファーム:三重県伊賀市西湯舟3609
訪れる客は年間50万人
農業と食に関することを楽しみながら体験できる施設
入場料は子供も大人も500円
豚は放し飼い、ポニーに乗れたり、ヤギに餌をやれたり、
ココにいるのは人の暮らしと共に生きてきた家畜ばかり
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ハムやソーセージの販売コーナーは大勢の客で賑わう
こだわりは全て地元の豚を原料に園内にある工房で作っている事
一番人気は「あらびきウインナー」980円
「原形ベーコン」1050円も大人気
商品はおよそ100種類
よその物よりかなり高いのに飛ぶように売れていく
・パン工房
原料の小麦は地元の農家にわざわざ作ってもらったもの
数少ない国産化麦のパン
「ハニーレーズンブロート」580円
・ビール工房
大抵のところは輸入した大麦を使うが、地元の農家が作った大麦が原料
「酵母入り生ビール」525円
そんじょそこらの地ビールとは違う
地元の農産物を知って食べてもらう
・PaPaビアハウス
1時間待ちは当たり前のレストラン
メニューはバイキング方式の食べ放題
大人:1890円 子供:1050円 幼児:630円
自家製のハムやソーセージ、200軒の地元農家が作る野菜のサラダバー
・温泉施設
2001年、「たまたま水道掘ってたら温泉が出る」と言われて無理な投資をした
資金繰りができなくて「このままいったら倒産する」となった時に、正直に3万人の会員に「夢はあるけど金はない」とメッセージを送った
すると1億8000万円が集まったと云う
その資金で掘り当てた温泉施設がある
今から24年前、モクモク手作りファームはたった一軒のログハウスからスタートした
当時、三重県の農協職員だった社長と専務
品質の良い伊賀地方の豚肉を売り込もうと模索を続けていた
ところが大手スーパーに売り込みに行っても、高額な値段を理由に相手にしてもらえなかった
当時、豚肉は国産か外国産かの表示すらされず、売る方も買う方も値段の安さだけを求める商品だった
そんなある日、デパートを覗いた2人
大手メーカーが作る贈答品の高価なハムが人気を集めていた
原料の豚肉が1000円に対し、高価なハムは1万円
「原料だけ作っていても付加価値は付かない。メーカーや小売りが価格決定権を持っている。原料を作るだけで終わったらメーカーや量販店の下請け産業に過ぎない」と痛感した
“自分たちで価格を決められる新しい農業をつくろう”
2人は農協を退職
ハムソーセージの工房:モクモクを立ち上げた
単なる会社ではなく、地元の養豚農家16人も1人200万円ずつ出資した協同組合
目指すは下請けにならない農業
1次産業の農家が原料となる豚を生産
それをハムやソーセージに加工する2次産業を受け持つのがモクモクの工房
さらに3時産業の販売まで自分たちで行う
値段はもちろん自分たちで決める
しかも農家が潤うように少しでも高く売りたい
そのために必要なのが味と品質
本場ドイツで修業を積み世界大会で優勝するほどの松尾工房長
松尾は生産効率が悪くても伝統の製法にこだわった
例えばベーコンの熟成
大手なら専用の液に漬けて1日で終わりだが、モクモクは1週間かけて自然熟成
伝統にこだわるウインナーも、天然の羊の腸を使用
天然羊腸の価格が高騰しているので使用するメーカーも減ってきている
安全、安心はもちろん、とことん味にこだわることで次第にファンが増え、売り上げも伸びていった
当初の狙い通り、地元の養豚農家も豊かになった
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24年前、たった一つのログハウスから始まったモクモク
いまやその広さは14ヘクタール、東京ドーム3個分
レストランや遊び場のほかに、宿泊施設や温泉まで兼ね備えた一大テーマパークとなった
売り上げは50億円に届く勢い
従業員数は300人
・成功のヒミツ:いつ来てもアイデア新商品
毎年産み出されるユニークな新商品
伸ばすと160㎝にもなる「ぐるぐるウインナー」
切ると肉汁があふれ出す「スープが飛び出す生ウインナー」
・成功のヒミツ:農業を体験してもらう
単なる「いちご狩り」にクイズやうんちくをプラス
体験を通して農業そのものに興味を持ってもらおうとしている
・成功のヒミツ:熱烈ファンを作ったこと
モクモクネイチャークラブ会員
会員になるとより本格的な農業体験が出来る
泥んこの畑で悪戦苦闘し、レンコンを収穫
今や会員数は4万2000人になる
採って学んだら、もちろん食べる
●モクモク通販カタログ
モクモクは通販もやっていて売り上げの3割を占める
ハム、ソーセージはもちろん、お菓子から季節の野菜などほとんどの商品を買うことが出来る
これが地元農産物の売り上げアップに大きく貢献している
村上龍いわく「読み物も面白い。カタログのプロが作っているカタログじゃない。知ってほしいと思っている人たちが編集している」
●徳之島のコーヒー豆
モクモクは徳之島でコーヒー豆を栽培、焙煎して国産製品として販売、コーヒー店の経営に乗り出す