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●人は元々の性格とは関係なく役割を与えられただけで、それを受け入れエスカレートする
1971年8月、アメリカ・カルフォルニア州
スタンフォード監獄実験
スタンフォード大学の心理学者:フィリップ・ジンバルド博士が中心となり大学の行動を刑務所に仕立て、人を看守と囚人に分けたらどうなるか?という実験
新聞広告で集められた21人の男性が無作為に囚人と看守に分けられ、実際の刑務所とほぼ同じ環境で2週間を過ごす
囚人には何の罪を犯し収監されたか、細かい設定がある
実験に参加したものはみんな楽観的だった
囚人にはそれぞれ番号が与えられ実験期間中は互いに番号で呼び合うことが義務付けられた
一方看守には制服と木製の警棒が与えられ、囚人を威嚇することが許可されていたが、暴力は禁止されていた
実験初日は穏やかに過ぎたが、2日目には囚人役の男性たちは看守に対して些細なことで苛立ち始め、反発し始めた
頭にかぶせられたストッキングと服に張られた番号を剥ぎ取り、ベッドを立てて監房の内側からバリケードを作った
それに対し看守たちは強引に監獄内に突入
すると看守役は罰として囚人役を裸にしたうえで反発を主導した人物を独房へと送った
暴動に関与していない囚人を良い監房へ収容して彼らを丁重に扱い、関与した囚人を悪い監房へと送り過酷な扱いをした
さらに囚人たちをコントロールするため、1時間ごとに全員を整列させて人数を確認
態度の悪い者には体罰として腕立て伏せや腹筋を強要した
3日目、看守役はより厳格な権力を行使するようになった
一部の囚人の入浴を禁止し、トイレを監房内のバケツにさせた
4日目、腕立て伏せの回数を増やし、トイレは素手で掃除するよう指示
さらには看守役の靴も磨かせた
本物の刑務所のように神父を訪問させると、囚人の半数が自己紹介にためらいもなく名前ではなく番号を使った
「どうして刑務所にいるのか?」と聞くとあらかじめ設定された犯罪を、まるで本当に罪を犯したように語った
わずか数日で囚人役は心理的に追い込まれて服従的になり、看守役は支配者として虐待に近い行為をするようになった
2週間の予定で始まった監獄実験は暴動や絶食などによる抗議行動、虐待行為が相次ぎ、5日で中止に
実験の結果、強い権力を与えられた人間と力を持たない人間が狭い空間で常に一緒にいると次第に理性の歯止めが効かなくなることが分かった
人は元々の性格とは関係なく役割を与えられただけで、それを受け入れエスカレートする
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