夢の扉+で紹介
鮭漁師:朝倉奉文が羅臼で開発した鮭節
北海道知床半島に位置する羅臼町
町民の7割以上が漁業に従事している漁師町
名産の羅臼昆布は高級品として全国にその名を知られる
さらに今、羅臼の新しい名産が産声を上げようとしている
●鮭節
味の成分を鰹節と比べてみると
鮭節は甘みを感じる成分、旨味を感じる成分、いずれも鰹節を上回っている
甘味成分グリシン:鰹節28:鮭節104
甘味成分アラニン:鰹節83:鮭節182
旨味成分アスパラギン酸:鰹節15:鮭節102
旨味成分グルタミン酸:鰹節38:鮭節143
羅臼では5月~11月まで鮭漁が行われる
鮭の漁獲量は日本でトップクラス
鮭漁のない冬は若い漁師にはスケソウダラなどの仕事があるが、中高年の漁師は休業状態
ここ羅臼に新しい仕事を生み出せないか…。
朝倉が目をつけたのはホッチャレ
ホッチャレとは産卵のために川を遡上する鮭のこと
その身からは脂がすっかり抜け落ち、味も落ちる
秋になるとホッチャレは大量に捕獲されるが、それは食用ではない
産卵前の卵を取り出し、ふ化させて稚魚を放流させるため
ホッチャレの身の方は餌や肥料に使われ、中には処分されてしまうものも
ホッチャレの語源は「放ってしまえ」
ホッチャレを食用として活用できないだろうか?
ヒントを求めた朝倉は食品加工研究センターを訪ね、研究員の阿部と出会う
阿部はホッチャレを鰹節のような節にする研究をしていた
阿部の助言通り、煮たホッチャレを煙で燻し乾燥させる
さらに阿部は国や北海道に働きかけ、この事業の将来性をアピールし、それが助成金へとつながった
本格的な設備を導入し、鮭節開発を加速させることができ、昨年、ようやく商品化となった
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