夢の扉+で紹介
世界のデザイナーが驚いた「天女の羽衣」
景色を透かし、そよ風に舞い、幻想的にきらめく
世界で一番薄い生地
1m四方の重さをシルクと比較すると1/3
開発したのは天池源受
織物の本場、能登の産業を守りたいと開発
しかし取引先は倒産、残ったのは生地と奥を超える借金
●オペラ座に舞う!世界一薄い服地
・天池合繊株式会社:石川県七尾市
「天女の羽衣」の糸の太さは7デニール(9000mで7gと云う意味)
髪の毛と比べても太さは1/5ほどしかない
髪の毛より細く切れやすい糸を一枚の生地にする
糸の素材はポリエステル
普通、これだけ細い糸の場合、静電気が発生し、糸がよれてしまう
美しく整然と織り上げる技術はまさに奇跡と称される
生地を織るのは誰でも買える機械を織れるように改造したもの
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ある日、糸を作るメーカーが訪ねてきた
どこの工場でも織れない産業用資材として開発された極限にまで細い糸
プラズマディスプレイの電磁波防御用シートを織るためのもの
ところが大手が3年を費やしても織ることができなかった
天池の挑戦が始まった
極細の糸を織るため、機械にどんな改造を加えるか、すべてが極秘のプロジェクトだった
独自の改造は100カ所以上
開発から2年半、開発担当者が体調を崩し、社を去った
さらに改造に費やす費用がかさみ、借金だけが増えていった
きっかけは些細な操作ミス
ミスから生まれた偶然生まれた正解
ところが発注元の糸メーカーが倒産
膨大な借金と売り先を失った産業用のシートだけが残った
天池は産業用シートを服地として売ることにした
鞄に生地を詰め海を渡った
大胆にもパリ・オペラ座に飛び込み営業をかけた
衣装を担当するスタッフに直接会う事ができた天池は身ぶり手ぶりで生地の良さを伝えた
担当者は実はこの時、新作の衣装のイメージである煙や水を表現できる新しい生地を探していた
「天女の羽衣」がオペラ座の舞台に舞う
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