●「上」や「必」の書き順の正解は1つではない
早稲田大学:笹原宏之によると、
そもそも昭和32年以前は、書き順の指導に決まりはなかった
昭和33年に文部省が「筆順指導の手引き」を作成し、881字の書き順が統一された
この筆順指導の手引きが、書き順の正解だと思われるが、そうではない
筆順指導の手引きを作成している時、書道家を作成メンバーに招き、
検討が重ねられたものの、それぞれの流派の考えが激突
議論は白熱し、自分の流派の書き順が認められないなら切腹すると言い出すものまで
結局、完成した手引きには、“ここに取り上げなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものではない”と注釈が書き加えられた
その後、手引きにも載っていない漢字も続々と教育漢字になったため、
昭和52年には、書き順に関するルールがさらに緩和された
●一般に通用している常識的なものによっていること
昭和52年から漢字の書き順は、事実上決められているのは、
上から下へ書くこと、左から右へ書くこと、だけが大原則となった
そのため辞書によって複数の書き順を掲載している
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